スマートホームは、生活をより快適にする直感的なエコシステムへと急速に進化しており、その次の時代を担うのが Gemini と Home API です。これは単なるネットワーク対応デバイスの話ではなく、日々の暮らしを楽にすることを目指しています。
Home API を通じて、私たちはすべてのデベロッパーが、スマートホーム向けの革新的なデバイスやエクスペリエンスを創造できるよう支援することを目指してきました。そして今、Home API に Gemini を導入したことで、次のステップへと進み、Google の AI を皆さんにご活用いただけるようになりました。私たちの目標は、単なるデバイス制御を超え、ユーザーのニーズを深く理解し、適応し、応答する、そんなスマートホームの実現です。
Google I/O 2024 では、Home API を発表し、アプリ デベロッパーが 6 億台を超えるデバイスにアクセスできるようになったことをご紹介しました。その後、Google のエコシステムはさらに拡大し、7 億 5,000 万台以上のデバイスに加え、Google のハブや Matter インフラストラクチャ、さらには Google インテリジェンスを搭載した自動化エンジンにもアクセス可能になっています。
これまで、一部の早期アクセス パートナーに対して段階的に展開してきました。Android および iOS のデベロッパー SDK は現在、デベロッパー向けの公開ベータ版として提供されており、一部のデベロッパーはすでに Home API を活用して Android 向けの新しいアプリをリリースしています。
昨年は、ADT、LG、Eve などのパートナーが Google Home を基盤として実現した革新的な取り組みをご紹介しました。現在では、さらに多くのパートナーが、Home API を活用して自社のカスタマー エクスペリエンスをどのように向上させたのかを発表しています。
First Alert アプリまたは Google Home アプリから火災報知器を制御し、既存の Nest Protect とシームレスに相互接続します。
Yale の次期 Matter ロックは、Nest x Yale ロックの後継モデルであり、Home API を使用して構築された Google Home アプリの最高水準のロック機能を備えています。
留守中でもペットが快適に過ごせるように、照明や扇風機の設定を自動的に調整してくれる家を想像してみてください。Cync はまさに、そのような暮らしの実現に取り組んでいます。
一部の iRobot Roomba® ロボットは、Google Home の在宅確認機能を使用した自動化に対応しており、外出中に自動で家を掃除してくれるため、帰宅時には常にきれいな状態が保たれています。
簡単なタグの操作をトリガーに、カスタム スマートホーム ルーチンを作成でき、これまでにないカスタマイズを実現します。
Tuya Smart は、シームレスな相互運用性をさらに強化しています。ユーザーは、Tuya Smart アプリで Matter デバイスを簡単に設定でき、Google に接続されたデバイスもアプリ内から直接制御できるようになりました。
昨秋、Google Home アプリの公開プレビュー版で、Gemini を活用したカメラ機能を導入しました。これにより、ユーザーが「子供たち、自転車を車道に置きっぱなしにしてる?」といった自然な質問をするだけで、関連する動画クリップを即座に確認できるようになりました。そして今、そのカメラ エクスペリエンスをデベロッパーにも直接提供します。
ライブ ストリーミング、イベント履歴へのアクセス、双方向の会話機能、カメラ設定など、期待される標準的なカメラ機能が搭載されています。さらに、ユーザーから高く評価されている Gemini を活用したインテリジェンスも組み込まれており、たとえば AI による映像の説明やカメラ履歴の検索機能などにより、見たい場面をすばやく特定し、ご自身やご家族の安全確保に役立ちます。
ホーム エクスペリエンスを向上させる最適な自動化を見つけて実装することは、多くのユーザーにとって、できれば避けたい厄介な作業になることがあります。そこで、これまで以上に強力なルーチンを簡単に作成できるように、新たな Gemini ベースの機能を Automations API に導入しました。
これらの新機能により、これまでになく迅速に Gemini を活用したインテリジェントな機能をユーザーに提供できるようになります。
メリットはアプリ内にとどまりません。Google Home API を使用してデバイスを統合すれば、Google のあらゆるサービスやデバイス上で、Gemini を活用したエクスペリエンスに参加できます。
たとえば、Google Home ユーザーは、Gemini アプリの使用中に、自然言語を使用してスマートホーム デバイスを操作したり、問い合わせたりできます。また、スマート スピーカー、スマート ディスプレイ、Google TV における音声エクスペリエンスを強化する Gemini のプレビュー版も提供しています。これにより、より自然なインタラクションに加え、トピックのより詳細な探求、デバイスの制御、さらには音声による自動化の作成まで可能になります。さらに現在、一部のユーザーを対象に、アプリを開かなくても自宅に関するインサイトを得られる Pixel 向けの Home Summary ウィジェットのテストも行っています。
スマートホームの次の時代が、ついに到来しました。その中核を担うのが Gemini です。これは単にデバイスがつながるだけでなく、真に快適で直感的なエクスペリエンスを実現することを意味しています。Nest のカメラ インテリジェンスと Gemini のパワーを Home API に取り入れることで、スマートホームの未来を形作る新たなイノベーションが生まれることを、私たちは楽しみにしています。
今年後半、一部のパートナーを対象に、Gemini を活用した Home API の早期アクセス プログラムを開始します。これらの最先端の機能をいち早く確認し、開発に関する最新情報を入手するには、デベロッパー ニュースレターにご登録ください。ユーザーのスマートホーム エクスペリエンスを変革する可能性は皆さんの手の中にあり、私たちは皆さんがどのようなものを生み出すのか、とても楽しみにしています。
さらに開発を後押しする取り組みとして、テーマ別の Developer Challenge を開催します。これは、皆さんの想像力を刺激し、スキルをさらに高めることを目的としています。これらの課題によって、創造力や技術的な専門知識を発揮し、披露する場を提供します。デベロッパーとして学び、成長できるだけでなく、受賞者には Google のエンジニアにプレゼンテーションを行う機会をはじめ、素晴らしい賞品を獲得するチャンスがあります。
よりインクルーシブで役立つプロダクトを作り続けるためには、ユーザーからのフィードバックが欠かせません。さまざまな Google プロダクトやツールに関するフィードバックを提供できるデベロッパー リサーチ プログラムにぜひご参加ください。登録はこちらです。
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